《MUMEI》

A常務「だからって手をこまねいて見てるだけって訳にはいかんでしょう…!


早ければ明日にでも警察が動くかもしれないんですよ!」



S専務「!?…………………。」



語気を荒げるA常務の勢いに、S専務の弱音は封じこめられた。



A常務は再び、いつものクレバーな顔に戻る…。



A常務「それに……"あの事実"を公にできない以上…


十勝の小豆農家は今後、汚染された小豆を流通させたという風評被害に苦しむことになるでしょう…。」



J社長とS専務は、ハッと表情をこわばらせる…。



J社長「もし…そうなってから…


…"あの事実"が、表沙汰になれば…」



S専務「…わ!…我々は破滅する………!?」

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