《MUMEI》

「───────」





──不思議。





疲れを感じない。





息苦しさも感じない。





さっきまでは、息切れしてたのに。





走る事は、辛い事でしかなかった。





でも、先生が一緒に走ってくれている今‥私は楽しいと感じている。





──どうしてだろう。





「なぁ?」

「ぇ」

「朝のジョギングいうんもなかなかええもんやな──」

「眞野っち?」

「──久し振りや、こないして朝走るんは──」





先生の目が、キラキラして見える。





先生も楽しいのかな。





先生も──。

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