《MUMEI》
「だってお兄ちゃんしか今朝ボクのお部屋来てないもん」

「‥てめぇなぁ‥」

「ぁ‥あのっ、私捜します！」

「‥ほっとけ。どうせベッドの下にでも紛れ込んでんだろ」

「ベッドの下──ですか？」

「‥ぁぁ」

「詳しいんですね──」

「──これでも結構長く一緒にいるしな。それに‥」

「『お兄ちゃん』だし？」

「‥バカ、お兄ちゃんとか言うな」

「スイマセン──」





鳳君の照れ顔、

可愛い──。





「‥お前今‥可愛いとか思ったろ」

「ぇえっ！？ ま‥まさかぁ♪」

「‥嘘ついてんのバレバレだし‥」

「──ギクッ‥」





バレてる‥。

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