《MUMEI》
「あれ、萱島──何でお前が屋上におるんや‥？」

「全くお前は‥どこをほっつき歩いていた。お陰で散々探し回ったぞ」

「いや、まさかお前に捜されるとは思わんくてな──」

「‥彼女はどうしている」

「あいつやったら──昨日から走っとるけど‥」

「──目を離すなよ」

「？」

「言いたかったのはそれだけだ。──ではな」

「───────」

「──ぁ、眞野っちやっぱりここにいたんですね──」

「お、もう今日は授業終わったん？」

「はい──。ぁ、萱島先生と話してたみたいですけど‥何か──」

「いや、いつもの事や──心配せんとき」

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