《MUMEI》
「‥ほら、剥いたぞジャガイモの皮」

「ぁ、どもです──」

「‥後は」

「はい？」

「他に何か手伝う事あるか」

「ぁ──えっと‥特には──‥、鳳君？」

「‥まだ下拵えしなきゃいけねぇのが山程あんじゃねぇかよ、ったく‥」

「大丈夫ですよ、ゎ‥私やりますから──」

「‥また指切られても困んだよ」

「さ‥最近は切ってないっすよ〜‥」

「──バーカ」

「んなッ‥」

「‥またいつしでかすかも分かんねぇヤツに安心して任せられるかってんだ」





鳳君、

ブツブツ言いながら次々材料を切ってく。





やっぱり手際いいなぁ──。

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