《MUMEI》
マンガ
「お?読み終えたか?」
グッタリとして部屋から出てきた雄太に中川は平然と聞いた。
「はい…ギリギリ。」
時計はジャスト17時を指していた。
「どうだった?」
「どうって…その…」
聞かれるとは思っていたが、いざ感想を述べるとなると困惑する。
「クク…。ヌケた?」
「なっ!?」
面白そうに聞く中川に、雄太は自分の顔が真っ赤になるのがわかった。
「んなわけねぇだろ!だってアレって…」
「BL。」
「ホ…ホモマンガでヌケる訳ねぇだろ!」
実際、雄太はヌいてはなかったが多少興奮していた。
「へ〜…。ゆってくれんじゃん?」
「あ…!すいません…。」失言していまった事に後悔する雄太。
「別にいいけどね。ホレ、食え。」
そう言って中川は宅配ピザを差し出した。
「有難うございます…」
「ソレ食ったら、次の仕事あるからな。」
「次の仕事って?」
雄太はピザを頬張りながら聞く。
「モデル。」
中川は不敵な笑みを浮かべながら答えた。
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