《MUMEI》

「ふぃ〜っ‥何か今日暑くない?」

「まだ5月なのにね──」





何だか、

もう夏みたい。





「ぁ、そんで‥この前大丈夫だったの?」

「ぇ?」

「何かバターンってさ──」

「大丈夫だよ、ちょっとクラッてなっただけだし」

「ちょっとクラッてなっただけじゃ‥バターンとまではいかない気がするけどなぁ‥」

「今は平気だよ? もうほんとに大丈夫だから」

「──そっか♪」





やっと未玖が、いつもの未玖に戻った。





「ねっ、あたし達のチームが勝ったらさ──眞野っちアイスおごってくれるかなっ」

「未玖アイス好きだね──」

「だって美味しいじゃん♪」

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