《MUMEI》
苦戦
部屋に戻った雄太は、さっき渡されたモノを取り出して溜息をついた。
「何なんだよコレ!絶対ムリだって…いくら何でも理不尽過ぎだろ…」
腹は立つが、どうする事も出来ない。
「クソ…800万の為だ!」
自分を元気付ける。
「ちょっとじゃん。ほんの少し我慢すれば…」
自分に言い聞かせる。
「…よし!行くぞ…」
ズルッと下着ごとズボンを脱ぐと雄太はバイブをゆっくり入れてみた。
「ハァ…ハ…ッ!いっ痛ぇ!」
馴れていない身体には、いくら細いモノといえども、やはりキツい。
「ムリムリ!どう考えたって入んね…痔になっちまう!あぁ〜でもコレ出来ねぇと…」
頭にチラつく800という数字が雄太を励ます。
「も一回…ンンッ!ク…痛!」
やはり入らない。
「はぁ…俺、一体何やってんだか…」
不意に我に返り、雄太は自分が情けなくなった。
「もう知らね!」
嫌気がさして、ベッドに潜る。
結局この日、雄太はそのまま寝りについた。
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