《MUMEI》 止まらない「んちゅ………っはぁっ…」 二人とも、息を止めていた。 時間が止まったような、気がした。 永遠に続くような、続いて欲しいような そんな気持ちが溢れた。 「影………丸………」 「ひでちゃん…」 「その呼び方…懐かしいな」 「うん…ひでちゃん、恥ずかしいからそう呼ぶなって、高校入ってすぐに…」 「そうだったかな?」 「そう、だよ。あたし…なんだか寂しかったの…ひでちゃんが遠くに行ってしまうようで…怖くて」 影丸は泣いていた。 「そっか…ごめんな、俺がお前を悲しませていたのか…」 「…いいよ、もう、今はそんなこと。だって………」 影丸の唇が再び日照の唇に重なる。 「んちゅ…んんっ…んくっ………」 時間が、永遠に止まった気がした。 いや、実際に止まった。 俺の、俺達の時間は 永遠だ。 (続く) 前へ |次へ |
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