《MUMEI》 ──太陽。 ──夏風。 ──足音。 「───────」 ちゃんと‥最後まで走れるかな。 「──おーい!」 「?」 眞野っち‥? 手を振ってる──。 「転ばんようになー?」 「は‥はい‥!」 心配したって始まらない。 とにかく私は、走り切るって決めたんだ。 「未玖、先行っていいよ」 「ぇ‥大丈夫なの? 独りで──」 「大丈夫♪」 未玖は、私より断然速く走れるのに──わざとスピードを落としてくれてた。 嬉しかったけど──未玖にも楽しんで走ってもらいたいから。 だから──先に行って。 ──私は大丈夫だから。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |