|
《MUMEI》 今でも‥ (完結)「でねっ？ そしたら先生がさぁ──」 「嘘っ、マジで〜？」 「───────」 「加〜奈っ、何ボーッとしちゃってんの♪」 「──夢‥じゃなかったんだよね、あれ」 「？」 「もう忘れちゃいなって。ね♪」 「──そだね」 あれは‥ 夢じゃない。 ほんとに、 起きた事なんだ。 「‥‥‥‥‥‥‥」 今でも、 思い出すと寒気がする。 メールが来る度に、 ドキッとする。 ‥もし‥ 黒画面に赤で書かれたメルマガだったら。 そこに、 自分の名前と‥ 十三って番号が書かれてあったら。 下に、 アドレスが載ってたら。 「ね、加奈──今度の休みショップ行かない？」 「──うん」 「そんで帰りにさ、ケーキ食べて──」 「じゃあさ、駅前のとこ行かない？ 新しいカフェ出来てたじゃん♪」 「そだねっ」 今も、 あたしらは仲良くやってる。 たぶん、 これからも。 あの事があって、 一つだけ、 良かったって思う。 あたしら、 前より仲良くなった気がするから。 ◇◇◇ 『携帯呪符』‐完結 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |