《MUMEI》
悲しみのスフレ
「やめてぇ!」

レイジの鎖窯を止めようとするマリア。

しかし鋭い鎌を止める術などなかった。てか危ないし。

「マリア許せ、しかし俺は雪狩りを止めるわけにはいかんのだ!」

ざくざく、ずばばばば!

非情に、無情に雪は鎌で刻まれていく。狩られた雪は水へと帰す。

「雪が…雪が溶けていく…いやぁぁぁ!」

マリアは目いっぱいに涙を溜めて泣き出した。

「マリア…許してくれ…」

いつの間にかレイジも泣いていた。泣きながら雪を狩っていた。

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