《MUMEI》
十三段
「取りあえず──四階まで上ってみようか」

「えっと‥、でもこの学校の階段ってさぁ、十二段までしかなかったよね‥?」

「──ううん」

「ぇ?」

 ・・・
「十三段だよ、北階段は」

「木村君‥?」

「ぇ、何で──」

「行こう」

「ぇっ、木村君待ってよ置いてかないでぇっ」





懐中電灯を持ってるのは、

木村君だけ。




だから木村君からはぐれたら、

あたし達動けなくなっちゃう。





「木村くーん!」

「?」

「ちょっと待っ‥」





‥?





一‥

二‥

三‥

四‥

五‥

六‥

七‥

八‥

九‥

十‥。





十一‥

十二‥

・・
十三‥‥‥。






「ぇ‥‥‥」





一段‥

増えてる‥?

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