《MUMEI》

「──あっ! 碧依来た♪」

「おー、アイツマジで来たじゃん──凄ぇや」

「‥あれ?」

「ん、どうした?」

「眞野っちは?」

「ここにおるで?」

「ぅわっ、‥って‥((碧依と走ってたんじゃなかったの‥?))」

「((校門の手前で裏から回って来てん。みんなに見られてまうとあいつも不安やろしな──))」

「((──へぇ──やるじゃん♪))」





星野が、

ポンッと俺の肩を叩いた。





それから、





「──碧依〜! もうちょっとだよーっ♪」





碧依に向かって、そう叫んだ。

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