《MUMEI》

「ハ‥ハイっ、バリバリ大丈夫っす♪」





そしたら、

2人いる内の片方──

女の人が笑った。





「良かった──」

「──あのっ」

「?」

「あの‥‥‥お2人って‥もしかして‥」





心臓が、

ドクンッ、

と跳ねる。





「お2人って‥‥‥三‥」






その瞬間、

トラックが通り過ぎた。





そこで、

私の台詞は止まった。





──ていうか、

トラックのエンジン音に書き消されたんですよね──‥。





「君──この町の子かい?」





今度は、

男の人の方が話しかけてきた。

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