《MUMEI》

茜「美樹さんは、喜んで、 他の男と、寝てましたか ?」
 
唐突に、茜が言った
 
雅治「…」
 
茜「水無月の女は、必要な ら、身体を差し出す事も あります……けど…けし て…」
 
雅治「すまない…」
 
茜の言葉を遮った
 
茜「……私は、美樹さんほ ど、貴方を満足させられ ないでしょう……」
 
雅治「…」
 
茜「全てが終わったら、
 ……美樹さんの元へ、行 かれるおつもりですか? 」
 
雅治「……」
 
茜の、強い視線…
 
茜「………」
 「お答えして、頂けない のですか?」
 
目を、そらしてしまった
 
雅治「……」
 
茜「では、私くしも、ご一 緒させて、いただきます 」
 
 「1人では、…行かせま せん…」
 
雅治「…茜…」
 
茜の頬を、涙が伝う…
 
茜「美樹さんの元へ…」
 「帰したく、ないのです 」
 
茜「貴方に…見られてたか ら……」
 「涙が出ました…」
 
 「どんなに、汚れても… 、雅治様が……満足して 、いただけるなら…」
 
雅治「……」
 
茜「血が、繋がっていても …」
 「雅治様……貴方が、好 きなんです…」
 
 
 「、美樹さんの、代わり でもいい…」
 
 「私を、独りに、しない で下さい…」
 
雅治「茜……」
 
戸惑った……
 
俺の中には、無い、複雑な感情が…流れ込んで来た
 
 
茜「私を、汚く無いと、思 ってくださるなら…」
 「…抱いて下さい…」
 
 
茜の、瞳が、震えていた
 
 
真っ直ぐな、茜の気持ちを、俺は………
 
 

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