《MUMEI》
冷たい手
「うん。──十三段目を飛ばして下りればいいんだ」

「ぇ──」





何で木村君‥

下りる方法知ってるんだろ‥。





「──どうしたの?」

「ぅ‥‥‥ううん、何でも‥‥‥」





不思議な子‥。





「木村君」

「何?」

「──木村君って‥」

「弥生〜、木村くーん、早くおいでよーっ」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「行こうか」

「うん‥、ぅわっ──」





踏み外した‥。





「大丈夫?」

「ぁ‥うん、ありが‥、っ?」










冷たい‥。





手が‥

冷たい。





「どうかした?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫