《MUMEI》
本気で好き
翔のもともと薄い理性は吹き飛び、単なる肉食動物と化した。
裸の翔がライムの体をパジャマの上から触りまくる。
「待って、ダメだって言ってるでしょ!」
「さっき、どうぞって言ったじゃん」
ライムは寝ながら両手を出して翔を制した。
「一旦待って」
「待てない」
「あたしの話を聞いてください」
ライムが笑顔なので、翔も思わず攻撃を止めた。
「何話って?」
「翔君優しいから、体だけが目的ならどうぞって言えば、やめてくれると思ったの」
「甘い」
「甘いかな?」
「甘いよライム」
まだ上に乗ったままの翔。ライムは警戒して翔の腕を両手で掴んでいる。
「ライム。本気で好きなんだ。抱きたい」
ドキッとすることを平気で言う。
「好きと言ってくれるのは嬉しいよ。あなたの優しさもありがたいと思ってる。でも何でそこから抱きたいまで飛んじゃうの?」
「好きな子を抱きたいと思うのは普通だよ」
「体が目的なんだ?」ライムが真顔で睨む。
「違うよ。オレが欲しいのはハートだから」
「じゃあやめて」
「やめないよ」
翔はライムの両手首を押さえつけた。
「天使なら抵抗できるはず。抵抗できないのは、君が人間だからだ」
「面白いね翔君は」
「もうバレてるぞライム。いい加減に白状しろ。人間の女の子だろ?」
ライムはムッとすると、翔に詰問した。
「何、あたしが人間なら犯すの?」
「天使でも犯すよ」
「え?」ライムは怯む。
「天使でも人間でも悪魔でも関係ない。本気で好きなんだ。ライムが欲しい。人間か天使かは関係ない」
これほど激しく迫られるとは思わなかった。ライムは交わしきれるか心配になってきた。
「翔君、無理やりは絶対やめてね」
「だから口説いてる」
「翔君のは口説いてるとは言わないよ」
「そういう生意気なこと言うとね」
そこまで言うと、翔はライムをうつ伏せにした。両手首を取る。
「何する気?」
両手首をクロスしてタオルで縛る。
「ちょっと、そういうことはやめなさいよ!」
キュッとキッチリ縛られてしまった。ライムはもがいた。
「ほどいて!」
「自力でほどけるはずだ」
「いいからほどいて」
翔はライムを仰向けにしようとする。ライムは抵抗した。
「やめなよ」
「もうただの女の子決定だな」
仰向けにされた。怒ったライムは翔の胸を思いきり蹴った。
「いい加減にしなさいよ!」
「何蹴ってんの?」
翔が真顔になる。ライムの上に乗ると両脇をくすぐりまくる。
「きゃははははは…やめて」
「かわいい顔真っ赤」
「翔君やめて…お願い」
翔は手を止めるとライムに迫る。
「本当に抵抗できないのか?」
「身に危険が及ばない限りは能力を使わないことにしてるの」
「なるほど」
何を血迷ったか、翔はライムのパジャマに手をかける。まずは下をあっさり取ってしまった。
「きゃあ!」
次にパジャマのボタンを上からはずしていく。ライムは暴れた。
「やめて、嘘でしょ!」
さすがにそれはやめてくれた。
「ライム。やっぱり無抵抗じゃん」
「だからほどいてとお願いしてるんじゃない…あっ」
抱きしめられてしまった。お互いの息づかいが荒い。ライムはじっと身を任せた。
「ライム。別れるなんて絶対無理だ。1日も無理。ずっといてくれないか?」
「翔君。それはできない。わかってください」
翔は体を離すと、ライムのおなかを直接触った。
「翔君やめて」
「触るだけならいいって言ったじゃん」
容赦なく胸を触り、秘部を水着の上から圧迫する。
「待って、そこはダメ!」
「そうだ、ライムをエクスタシーに導けば、宇宙に帰れなくなる」
「翔君、冗談で言ってるんだよね」
「本気だよ」
本気で攻めてきた。
「悪魔かよ!」
ライムも本気で怒ったが、秘部を攻められると弱い。
「やめて」
危ない。ライムは慌てた。ヘタしたら不覚を取る。
「翔君待って、お願いだから」
まさか…。

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