《MUMEI》
エクスタシー
ライムは激しく抵抗するが、両手首を縛られているから、ほとんどされるがままだ。
「ライム」
翔が興奮してパジャマの残りのボタンをはずしにかかる。
「やめて、ブラしてないの」
「それは人間のセリフだな」
全部ボタンをはずされてしまった。
「待って、待って、きゃあ!」
バッと開かれてしまった。ライムの白い胸があらわになる。それを見てさらにエキサイトした猛獣は、下に手をかける。
「翔君待って、それは絶対やめて。それ取ったら許さないよ」
しかし翔はあっさり脱がしてしまった。最後の一枚を取られたライムは、飢えた肉食動物の目の前ですっぽんぽん。非常に危険な状況だ。
翔が襲いかかる。
「翔君、悪魔が乗り移ったんじゃないよね?」
「オレは裏切り者のデビルマンだ」
「まずほどいて。ほどいてくれたら多少のことは構わないから」
「ライム。ここを逃したら次はない。優しさを見せて許せば、君には感謝されるだろうが、あとで後悔するよ、きっと」
「だから体だけが目的なのかって聞いてるの!」
「ライム。好きな女の子が裸で目の前にいるんだ。こんなチャンスは一生に一度だ」
「じゃあ、あたしの気持ちはどうなるの。無視?」
つぶらな瞳で見つめられて、翔は良心が痛んだ。
「違うよ」
「じゃあ、やめて」
翔は俯いた。髪が胸に触れる。
「怒ってないからやめて」
「ライム。少しだけ、愛していい?」
愛していいとは、おそらく愛撫。
「エクスタシーなんて嘘だから。そこまではしないから」
「絶対?」
「絶対」
「約束できる?」
「できるよ」
「じゃあ、まずほどいて…あん」
いきなり秘部にキスの嵐。早くもライムは腰を浮かした。
「ちょっと…」
手首を拘束されているからもろに攻撃を受けてしまう。
「ちょっと待って…」
しかし翔はやめない。
「翔君、危ないからもうやめて」
約束が違う。全くやめる気配はない。
「あっ…」
敏感なところを攻めまくられ、ライムは慌てた。
「翔君、やめて」
翔は攻めながらライムの顔を見下ろす。
「ライム。イカされたら天使の資格剥奪なんて、創作だろ?」
「違うよ」即答した。
「嘘がヘタだな」
「嘘じゃないからね。絶対やめなね…あん!」
情けも容赦もない。いちばん敏感なところを弾きまくる。
「やめて」
さらに秘密の花園へ奥深く侵入。ライムにとっては運悪くGスポットに入ってしまった。
「あ、ダメ、あああ!」
のけ反るライムを見て翔は完全に興奮。構わずそのまま攻めた。
「バカバカ、何やってんの、早く止めて」
赤面しながら哀願するライムがかわいくて、翔は意地悪したくなってしまった。
「ライム。だれにも渡さない」
「あ、ダメ、早く、翔君…」
耐えられない。まず過ぎる。
「ライム。オレが独り占めにする。どこにも行かせない」
ルールが裏目に出たか。
「待って、待って、あたしの話を聞いて」
「ライム。観念しな。トドメ刺してあげる」
「あああん!」
どうにもならない。ライムは弱気な顔になって悶えた。
「あああ、ダメかもしれない…」
ライムは両目を閉じて口を大きく開けながら、意地悪な翔の攻撃に、ただ身を任せるしかなかった。
「はあ、はう、ああ…」
ライムは迫り来る快感に身をくねらせた。このままでは昇天してしまう。ライムは本気で焦った。
「翔君やめて、一生のお願いだから」
「ライムの一生って何億年だ」
「ホントに耐えられないから、一旦やめて…あああん、はあ、あ、あ、あ…………」
イカされてしまった。
「嘘、どうしよう、どうしよう…」
打ちのめされたようにぐったりするライム。翔は彼女をゆっくりうつ伏せにすると、優しく戒めをほどいた。
「もう、どうすんのよう」
ライムの甘えた声を聞いて、翔は微笑む。
「死ぬほど好きって告白してるのに、交わすからだよ」
ライムはぐったりした。快感の余波に力が入らない。

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