《MUMEI》 「いいから早く早く♪」 「‥んだよ引っ張んな」 「──お兄様っ♪」 「‥なッ‥‥‥てめっ‥何しに‥」 「急にお兄様に会いたくなっちゃったの♪」 「は‥?」 「おお、久し振りだね日下部君──」 「──申し訳ございません三門様──‥‥‥三門様っ!?」 日下部さんが、 ビックリしてる。 「ぃ‥いつお戻りに‥?」 「──夕方位にね」 「そうでしたか──」 「さ、上がって行きなさい。立ち話は疲れるだろう?」 「いえ、団欒をお邪魔しては──」 「お兄様っ♪ 今年も別荘に行くの?」 「‥お前、また付いて来んのか」 「〜〜〜‥だってお屋敷はつまらないんだもの」 「‥よく堂々と言えんな‥‥‥日下部の前で‥」 「だってほんとだもの♪」 「ぉ‥お嬢様‥」 日下部さん、 かなりヘコんじゃったみたい‥。 前へ |次へ |
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