《MUMEI》

「わぁ──それも楽しそうだね♪」

「蜜君達は別荘でどんな事してたの?」

「うんとねー、パーティーでしょ? 打ち上げ花火でしょ? それから──バーベキューとか。みんなでね、楽しい事いっぱいやるの♪」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「ラン?」

「凄っ──」

「そう? 当たり前に恒例のイベントだったんだけどなぁ」

「そうなんですか‥」





やっぱり何ていうか──

世界が違う‥。





「ランも楽しいよ、きっと♪」





今までにない位眩しい笑顔で、

蜜君は笑った。





「──またお前そこにいやがったのな‥」

「えへへ♪ ──?」





蜜君の視線の先には、

お菓子の袋。





それを鳳君が、

廊下から階段の方に放り投げた。





──そしたら。





「お菓子ーっ♪」





物凄い勢いで、

蜜君がその袋を追いかけて行った。






「‥‥‥‥‥‥‥」





犬みたい‥。

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