《MUMEI》

「ぇ‥そうですか?」

「‥そうだろ、それにお前、俺が呼ぶ度にいちいちビビりやがって──」

「だ‥だって鳳君──全然気付かない内に後ろに来てるんだもん‥」

「バーカ、お前が気付かねぇだけだろ」

「むっ‥。そんな事ないデスよ──」

「ある」

「ないですってば」

「‥あるっつってんだろ」

「ないって言ってるじゃないですかぁ」

「──‥キリねぇな」

「あははっ、そうですね──」

「‥ま、いいや。とにかく──」

「とにかく?」

「‥とにかく──‥そのアホ毛何とかしとけ」

「ハイ?」

「‥気になってしょうがねぇんだよ、いっつも頭の上でヒョコヒョコ跳ねてるそれが」

「こっ‥これは仕方ないんデスよ、寝癖みたいな物で──」

「ふーん‥」

「ふーんって‥、あたたっ、引っ張んないで下さいよ痛い痛いッ」

「‥フ‥」

「はぃ‥?」





な‥

何で笑って‥?

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫