《MUMEI》 笑顔──圭織達には先に帰ってもらって、 私は校舎を見上げてた。 “君はまだ帰らないの?” 「──もうちょっとだけいてもいい?」 “危ないよ?” 「──分かってるけど──」 “僕の事怒ってる‥?” 「──ぇ」 “ほんとはね、僕──” 「分かってるよ」 “──ごめんね‥” 「ぇ?」 “でもね、七番目は知らない方がいい” 「‥やっぱり‥?」 “──ねぇ、そろそろ帰った方がいいよ” 「うん──分かった」 “──弥生さん” 「?」 “またね” 「──うん」 その時少しだけ、 木村君の姿が見えた。 顔には、 優しい笑顔を浮かべてた。 前へ |次へ |
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