《MUMEI》 『い…いや…何でも無い…』 兼松は不自然に声色を変え、しどろもどろに応えた。 そして勝負など上の空で、不用意にカスを空切りした。 兼松の返しの札は… あろうことか「桐に鳳凰」だった… ギクリとする兼松… この局面の大敗を覚悟した。 〆華は無表情のまま「鳳凰」にカスを合わせて頂戴する…。 そして宣言した。 『勝負…。 …三光…月見…花見…猪鹿(蝶) …21文…。』 〆華の氷のような声が、兼松を奈落の渕へと追い込んでいった。 9月… 〆華 27―41 兼松 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |