《MUMEI》 協力「気にするな。──邸に来るか、ここでは何だからな──」 「あの‥」 「ん‥?」 「彩貴さんは──」 「ぁぁ‥それがな‥‥‥見つからんのだ」 「見つからない‥のですか‥?」 「──見て‥いないか‥?」 「済みません‥」 「いや、お前が謝る事では無い」 「──私も‥捜しましょうか」 「‥?」 奏美は、盲目の琵琶きだ。 彼女は目が見えない分、他の感覚が優れている。 琵琶の奏に関しては、殊に秀でていた。 「──私に任せて下さい、恐らく──あの方にも聞こえる筈です」 前へ |次へ |
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