《MUMEI》 「いやー、楽しみだね──」 私より嬉しそうな未玖。 「ね、やっぱウエディングドレス? ぁ、でも碧依なら白無垢も似合うだろな──」 「未玖‥」 「ん?」 「未玖は‥‥‥眞野っちの事‥す‥」 「先生としては、ね」 「‥?」 「あたしの彼氏には向かないかな──」 「‥‥‥でも未玖だって──、あいた‥」 コツッ、 と額に拳をぶつけられて、 私は未玖を見た。 未玖は、 ニコッと笑ってしゃがみ込むと、 私を見上げた。 「──碧依、幸せになりなよ?」 「‥シア‥ワセ‥?」 前へ |次へ |
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