《MUMEI》

そこは猪俣の伯母に当たる人物が営む置屋で、猪俣の伝があれば身を寄せる事ができるという事だった。



加奈子より深い悲しみの淵にいるのは猪俣だった筈なのに、猪俣はその悲しみを押し殺すように加奈子を気遣った…。




『義兄さんは…これからどうするの…?』




萩原組の人間を15人以上殺した猪俣は、当然のことながら警察も追っている。



捕まれば極刑は免れない。



加奈子の心配は必然だった。




『心配かけて済まない…。


やらなきゃいけない事がある…


まだ捕まる訳にはいかんさ…。』

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫