《MUMEI》 ◆屋上で空を見とったら、扉が開いた。 「ん‥」 ぁ‥。 「──碧依か?」 「は‥はいっ」 「空見に来たんか?」 「ぃぇ、その‥」 「?」 「私──‥」 「何か話あるみたいやな──」 「───────」 碧依は隣りに来ると、 深呼吸して口を開いた。 「──あの事──」 「ん──ぁぁ」 「私も──」 「ほんまかっ?」 「──はい」 ハッキリした声やった。 「──ぁ‥」 「どないしたん?」 「私──教室戻らないと‥」 「そか、ほな頑張ってな──授業」 「はいっ」 前へ |次へ |
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