《MUMEI》
真剣勝負
(絶対負けられない!)


俺は今かなり真剣に


志貴達の部屋で


ババ抜きをしていた。


「祐也のが一番見たいな〜」

「あ、私も」

「私もです」

「俺も!」

「志貴が見たいなら、俺も」

「まぁ、…妥当だな」


ババ抜きでビリになった罰ゲームを決めた時、俺以外の全員の心は一つになっていた。


ちなみに、先ほどのセリフは


上から、志貴・瀬川・渡辺・守・拓磨・真司のものだった。


「大した物じゃないから」

「でも必死よね? あ、上がり」


俺の表情を確認して、志貴が一番に上がった。


それに続くように、真司と瀬川が上がる。


「他の三人がビリになってもつまらないのよね」

「真理子の昨日見たし」

「渡辺のってやっぱり彼氏?」


上がった三人が仲良く談笑する中


「上がりました」


話題に上がっていた渡辺がホッとした声を出した。


「守に拓磨ー、頑張りなさいよ」

「はい!」

「「うるさい」」


余裕の無い俺と守は、大声を出した拓磨を睨んだ。


そして


「やったー! お先」


守が上がり、俺と拓磨が残った。

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