《MUMEI》 場には「盃」……そして〆華の手には「菊の青札」が有るのは明白だった。 〆華はいつでも勝負を仕掛ける体制が整った訳だ。 氷のような微笑と共に兼松の前に尊居するのは、芸妓ではなく一人の勝負師だった。 そしてもう一人… 襖の隙間から鋭い眼光が二人の勝負の行方を注視していた。 場には〆華の追撃の札… …「盃」が兼松を嘲笑うかの如く晒されていた…。 ゚・:*:.。*。.:*:・゚*゚・:*:.。*。.: 前へ |次へ |
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