《MUMEI》
霊感
「あの──」

「‥ぁ‥?」

「霊感──あるんですね」

「‥あるっつーか‥何つーか」

「──大丈夫?」

「何とかな‥。けどさっきから頭がガンガンしてやがる」

「‥すいません」

「──んなこたいいから‥黙って付いて来い」

「───────」

「気にする事ないわよ、単に霊媒体質なだけだから」

「‥単にって何だよ、お前巫女のくせして──、!?」

「はい、これで楽になったでしょ、頭痛」

「‥いってぇな‥叩き付けんな」

「あの‥それ何ですか?」

「──護符。あんたも一応持っておくといいわ」





玖珠はそう言って、

一枚の札を手渡してくれた。

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