《MUMEI》 屋敷に着いたら、 蜜君がすかさず飛び出して来て、 私の腰にしがみついた。 「──あれ? 何かラン──バニラの匂いするよ? ん? ブルーベリーかなぁ」 「──ぁ‥」 さっきアイス食べて来たんだった‥。 「──ラン?」 「スッ‥スイマセンっ」 「?」 「‥蜜、気にすんな。宿題ちゃんとやっとけよ」 「? お兄ちゃんもランと同じ匂いする──」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「まぁいいや、後でラン思いっ切り独り占めするもんね♪」 「‥すんな」 「え〜? お兄ちゃんばっかりズルいよぉ」 「‥小学生なんだからそれらしくしてろ」 「あーっ、また子ども扱いする〜っ」 「だって子どもだろ」 「半分は大人だもん」 「──‥うるせぇヤツ‥」 前へ |次へ |
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