《MUMEI》

結果が出るまでの間
 
俺達は、ただじっとしてるしかすべがなかった
 
金曜日の終値を見る限り
神無月が、莫大な資金力を使って、行動を起こしてるのは、明確に感じ取れた
 
茜「週明けの動き幅しだい では、何社か、落ちます ね…」
 
雅治「ほぼ、間違いはない ようだな」
 
茜「はい、そう思います」 
雅治「茜の意見を聞こう」 
茜「月曜日、確証的ならば 、火曜の朝一に行動にで るのが良いと思います」 
雅治「どうする」
 
茜「水無月に、乗り込みま しょう…」
 
雅治「…勇気のいる、選択 だな…」
 
茜「…はい…」
 
真樹「水無月は、茜さんの 家でしょ、危険は少ない んじゃないの?」
 
雅治「反乱部隊に押さえら れてたら…俺はその場で 、処刑かもな…」
 「茜は、凌辱された後  消されるかもな…」
 
真樹「…そんな…」
 
茜「大丈夫です、最後まで 雅治様を、お守り致しま すから」
 
真樹「…でも…」
 
大介「…俺達に出来る事は 何かないですか?」
 
雅治「大介……俺達がここ を出たら、ここにある物 、全て処分しろ…」
 「…そして、真樹を守っ て、生き残る事を、最優 先するんだ……いいな! 」
 
大介「…」
 
雅治「大介、返事は!」
 
大介「…はい…」
 
雅治「心配するな…」
 
真樹「だって…」
 
雅治「銃弾を浴びても、俺 は生きていた…」
 「まだ、死ぬなと、天が 言ってるんだ」
 「簡単には、死なないよ 」
 
真樹「…茜さんは?…」
 「…そんな目に有ったら …」
 
茜「覚悟は出来てます…」 「真樹さん、ありがとう 心配してくれて…」
 
真樹「…」
 
茜「私が、もっと、しっか りしていれば…」
 「お姉さんを、あんな目 に合わさずにすんだんで す…」
 「…なのに、私の事を心 配してくれるなんて…」 
真樹「茜さんのせいじゃな いよ…」
 
茜「…」
 
雅治「俺が、美樹を殺した んだ…」
 「全て、俺の責任…」
 「ケジメは、つける…」 「…すまない…真樹…」 
真樹「…」
 
真樹が涙を溜めていた
 
大介が、そっと、真樹の隣に来た
 
 
真樹「…ケジメって、何… 」
 
真樹が睨むような目で、俺を見た
 
真樹「女の私には、男のケ ジメなんかわからない… 」
 「…死ぬつもりなの?」 
雅治「…」
 
真樹「答えて!!」
 
雅治「………」
 
真樹「そんな事したって… 、お姉ちゃん…よろこば ないからね…」
 
 「…茜さんから聞いたの …」
 「お姉ちゃん、雅治さん の盾になって…死んだっ て……」
 
 「生きてて欲しいから… 」
 「雅治さんを、守りたい から……」
 「なのに、雅治さんが死 んだら……お姉ちゃん… 犬死にだよ…」
 
雅治「……」
 
茜「雅治様は、死なせませ ん」
 「私の命をかけて、お守 りいたします」
 
真樹「…信用出来ない…」 
茜「…」 
 
大介「おい、…真樹…」
 
茜「信じてもらえないのは 仕方ありません…」
 
真樹「…茜さん…嘘つきだ もん…」
 
大介「真樹!いい加減にし ないか!」
 
真樹「じゃあ、ホントの事 言ってよ!…」
 「嘘、つかないで、答え てよ!」
 
真樹の瞳に蓄められてた、涙が、頬を伝わって、落ちた
 
真樹「茜さん…」
 「雅治さんの事、好きで しょ?」
 「神無月とか、水無月と か、仕えるとか、関係な いの!」
 「答えて!!」

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