《MUMEI》
見えない
「──‥────」





‥お地蔵様は、

粉々になった。





これで‥

いいんだよね‥?





「──ちょっと下がってて」

「ぇ‥」

「───────」





玖珠が、

もう一枚札を出して、


それを、

砕けたお地蔵様の破片に翳した。





「‥ぇ」





元に‥

戻って行く。





「‥凄い‥‥‥」

「──ねぇ、あの子起こすの手伝って」

「ぁ‥うん」





刹那は‥

もう大丈夫なのかな‥。





それと‥‥‥。





「‥あの‥」

「?」

「氏神様は‥」

「今あんたの後ろにいるわ」

「‥後ろ‥?」





振り向いてみるけど、

誰もいない。





私には‥

見えないみたい‥。

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