《MUMEI》

紅茶を飲み干した野崎さんは、

満足げにして帰って行った。





「──‥やっといなくなりやがったか‥」

「ビックリしたよね──」

「‥ったく‥あンの野郎‥」

「──ねぇねぇっ、また来てくれるかな♪」

「‥誰がだ」

「マナカお姉ちゃん♪」

「‥は?」

「蜜君──本気‥?」

「だって、お菓子いーっぱいくれるんだよ♪」

「‥てめぇはほんとにガキだな‥。つーか、そんなら蘭は俺のもんでいいか」

「えーっ!? ダメだよっ、ランはボクのなんだからぁ」

「──お前はアイツでいいだろ」

「やだぁ、ランがいいのーっ」

「──‥はー、うるせぇうるせぇ」

「煩くないもんっ」

「こらこら──また喧嘩かい?」

「喧嘩じゃねぇ、真剣勝負だ」

「あら、勝負? 楽しそうね──」

「うん♪ どっちがランを自分のモノにするか──、もがッ」

「‥てめぇは余計な事言うんじゃねぇ」

「ん〜〜〜ッ!!」

「───────」





三門家って、

やっぱり賑やかだなぁ──。

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