《MUMEI》
波乱の朝
「おはよう翔貴ー」

孝昭が朝から家の前にいた。

「おう」

少し焦る翔貴。

「なんだ朝は元気無いみたいだなー、つまんねぇの。」

「ねぇ、翔貴ー!」

遠くから聞き覚えのある声がする。恵だ。

「あっ!恵ちゃんだ」

孝昭がはしゃぐ。

「ふぅ、追い付いた。おはよう翔貴!あと…孝昭だっけ?」

「…」

「おはよう!恵ちゃん!」

喋れない翔貴とは裏腹に孝昭は明るく挨拶をした。

「突然だけど俺、恵ちゃんが好きなんだ!付き合って下さい!」

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