《MUMEI》
菊の間
「こちらでごゆっくりとなさって下さい‥」

「はい‥、どうも」





にしても‥

埃っぽいな‥。





本当に‥

ここは旅館なのか‥?





【菊の間】





菊の間‥?





「ここの部屋には‥話の名前を付けてあるんです」

「あの──ここは屋敷なんじゃ‥?」

「──いえ、旅館ですよ‥。昔はある貴族が住まわれていたそうですが‥」

「‥そんな屋敷を‥何故旅館に‥?」

「──お食事の支度をして来ます‥。お荷物はお好きな場所に置いて下さって構いません‥。‥それでは」






仲居の少女は、

ペコリと頭を下げて襖を閉めた。

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