《MUMEI》 完璧ストーカー「当たりメーだろ! 誰がテメーみてーなブスのストーカーなんかするかよ! 俺はな! 祐也が優しいからってなれなれしくするテメーに天罰を下してたんだよ!」 「祐也が優しいのは認めるけど、お前もなれなれしいぞ」 「痛っ!」 柊が松木を押さえる腕に力を更に加えた。 「でもさーストーカーはよくないよね」 「ファンクラブ入って学校祐也と同じにして、委員会や部活一緒にする位なら許してあげたんだけどね」 「え? それって…」 「田中がストーカーされてたって事だ! それも去年の九月から」 大蔵先輩から告げられる事実に俺がショックを受けていると 「ご、誤解だ! 俺は祐也を密かに見守ったり祐也が座った椅子に座ったり、使い捨てた物を持ち帰ったりしただけだ!」 「それをストーカーと言うんだ!」×4 言葉を失う俺と奈都を除いた四人が松木に向かって叫んだ。 その声は、昼間の公園にひどく響いた。 「私…もう帰っていいですか?」 疲れた様子で奈都が言った。 「うん、囮役ありがとう」 「これに懲りたら、祐也を利用しようなんて思うなよ」 志貴と頼が笑顔で言うと、奈都は逃げるように帰っていった。 前へ |次へ |
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