《MUMEI》
全ては俺の為
「…囮って何だ?」


『教育的指導をしてくる』と、松木を連れて行った大蔵先輩を見送り、俺は残りの三人に問いかけた。


ちなみに、松木のバイクは


何故か、龍さんがどうにかするらしい。


(いつの間に、大蔵先輩と知り合いになったんだ?)


気になったが、今はこちらの確認が先だった。


「さぁ? 俺はとうとう松木が本格的にストーカー化したからって呼び出されただけだけど?」


柊は俺のファンクラブの校外担当で、以前から松木は危険要素があると心配していたらしい。


「志貴、頼」


「計画立てたのは志貴。俺は協力しただけ」

「…志貴」

「私は、放置しただけ」


志貴はそう答え、詳しく説明を始めた。


俺になれなれしくする奈都を放置すれば、小さないじめは起こるだろうが、奈都は精神的ダメージを負わない事


もし、奈都に相当ダメージを負わせる相手がいるなら


それは、以前から自分達の目を盗みストーカー行為を働く松木以外に考えられないという事


「松木がストーカーなのはわかってたけど、証拠が無かったのよね。このままエスカレートして祐也が襲われたら困るから、『朝倉さん』を利用させてもらったの」

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