《MUMEI》 共感「それで君は‥旅館を‥?」 “はい‥。でも、こんな辺鄙な所ですから‥なかなか人も来なくて‥” 「なら、僕は迷って正解だった‥という訳だな」 「ぇ‥?」 「道に迷っていなければ──僕は君に会う事はなかっただろうし」 “ぁ‥‥‥ごめんなさい‥” 「? 何故君が謝るんだ‥?」 “私なんです‥千寿さんを迷わせたのは‥” 「君が‥?」 “ごめんなさいっ‥” 「──いいよ」 “‥何で‥怒らないんですか‥?” 「何故だろうね──‥たぶん‥君に共感するからなんじゃないかな──」 “私に‥‥‥共感‥?” 前へ |次へ |
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