《MUMEI》 「──お前の泣く姿など初めて見たな」 萱島に言われて、苦笑してもうた。 「オレかて泣きたなる時位あるで?」 「ほぅ、珍しい事もあるものだな」 「何や──楽しそうやなぁ」 「‥ぃゃ、ただ珍しいと思っただけだ」 「そか──」 ほんなら別にええんやけど──。 「──眞野っちー!」 「ぇ」 「──お出ましのようだな」 「眞野っち、これ見て♪」 「‥‥‥? ──!?」 ‥名前。 とにかく、ズラーッと‥名前が隙間なく並べられとる。 それも、 紙1枚分なんてもんやなくて。 何ページ分もある。 「学校中の人達全員から集まったんですよ──」 前へ |次へ |
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