《MUMEI》

「先輩っ、おはようございます♪」

「おう、おはよっ」






次々、

朝練に集まって来た部員達に挨拶をする先輩。





先輩は、

今──

怪我をして入院している3年の部長に代わって、

バスケ部を纏めている。





たった、

独りで。





──凄い。





私には、

絶対にそんな事は出来ないから‥。





「───────」





私は‥

何をしてるんだろう。





伝えたい事があって、

私はここに来るのに。






──好き。





なのに、

いつだって私は‥

先輩の背中を見つめる事しか出来ないんだ。

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