《MUMEI》
ナナの初恋
「あっ………」

ナナは顔を赤くした。

鼓動が早くなっているのがわかる。

息をするのが苦しいのがわかる。

自分が恋に落ちたという事実が

はっきりと、わかる。

その様子を見ていた、その辺のおっさんは思った。

「人が恋に落ちる瞬間を初めてしまった」

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