《MUMEI》

──みんなが、

それぞれパートナーを見つけて踊ってる。





そんな中で、

ポツンと独りでいる苺ちゃんに話しかけたのは‥





「ぁ‥‥‥あの、お嬢様──」





日下部さんだった。





「お嬢様、も‥‥‥もし、宜しかったら──‥僕と‥」

「何で惷なのよ、苺はお兄様と踊るからいいの」

「お嬢様‥」

「──分かったわよ、ちょっとだけなら相手になってあげるわ」

「ょ‥宜しいのですかっ?」

「仕方ないもの、お兄様はずーっと音無と踊ってるから。──行きましょ」

「は──はい、お嬢様」





日下部さん、

苺ちゃんと踊れる事になって嬉しそう。





「‥おい、よそ見すんな」

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