《MUMEI》
1話 懐かしい思い出
珠季とは‥

少し前までかなりのライバルだったんだ。

彼女は

何かしら僕に挑戦を仕掛けてきては‥

負ける度に悔しがっていた。

どうやら

あの勝負は全て‥

僕に勝つ為だったらしい。

けれど結局の所──

彼女は1度も

僕に勝つ事は出来なかったんだ。

でも1つだけ‥

僕が彼女に勝てない事がある。

──喧嘩。

それだけは

絶対に勝てない。

何をしていたのかは知らないが‥

彼女は体裁きに関しては‥

かなりの実力の持ち主だ。

そして‥

彼女は

ただ強いだけじゃない。

優しい所も

ちゃんとある。

絡まれていた僕を

助けてくれたりもした。

あの頃は

正直鬱陶しかったけれど

今になってみれば──

楽しい思い出だ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫