《MUMEI》

ちょっとムカつきながら、

鳳君に付いて行ったら。





「──ほわぁ──」





ほんとに湖だぁ‥。





「‥落ちんなよ、溺れるから」

「ぇ──そんなに深いんですか‥?」

「‥らしいけど」

「───────」





水面に月が映ってる──。





「ゎ──」





めちゃめちゃ綺麗──。





何か‥

夢見てるみたい──。





「‥おい、あんまり乗り出すな」

「大丈夫ですって♪」





何かこの中が、

別世界みたいに見える。





反射してる月明りが、

星みたいにキラキラして。





「鳳君っ、ほら──綺麗‥、!?」

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