《MUMEI》

雅「何をしてるのです?」 
雅が、現れた
爺さんも一緒だった
 
惣一郎「雅様、今日もお美 しいですね」
 
雅「世辞はいい、席に着き なさい」
 
龍之介も、服を着て、着席した
 
茜は別室に、……
 
誰も、何も話さない
 
 
雅「数々の、ご無礼、お許 し下さい、雅治様」
 
雅が、椅子から降り、膝を床に付け、俺に頭を下げた 
惣一郎「!」
 
龍之介「…」
 
雅「……」
 
爺さん「DNA鑑定結果は、 じきに出るでしょう 
 神無月の継承者と、して 今後は……」
 
惣一郎「俺は認めない!」 
雅「口を謹みなさい、惣一 郎!」
 
龍之介「そうだな、いきな り現れて、それはないな …」
 
雅「……」
 
雅治「ぐだぐたうるさいよ 」
 「爺さん、用件は済んだ か?…」
 「雅とやら…俺は、今、 忙しいんだ…柱時計の鍵 、もらえるかな?…」
 
雅「…かまいませんが…」 「どうなさる、おつもり ですか?」
 
雅治「今の世に、いらない 薬は、根絶する…」
 「何か、異論あるかい? 」
 
雅「…いえ…」
 
雅が、鍵を渡した
 
雅治「この鍵は、八ヶ岳の だな」
 
雅「はい、」
 「向かいますか?」
 
雅治「…鎌倉にな…」
 
雅「やはり、御存じだった のですね…」
 
雅治「…思い出しただけだ よ…」
 「母が、歌ってた、詩を …」
 
雅「……月の照らす、道標 、進む者に災いをなす… 」
 
雅治「神と水が交わる時」 「その真価を問われる… 」
 
雅「善も、悪も、力の表裏 …」
 
雅治「力は、真であり」
 
雅治&雅「愛であることを 祈る……」
 
雅「間違いありません」
 「貴方様こそ、神無月の 長です…」
 
雅「みやび(雅)とは、神無 月の、女神の名前です」 「…奥方亡き後、私くし が、雅を引き継いでおり ました…」
 
 「雅治様、神無月をお返 し致します」
 
惣一郎「ふざけるな!」
 「俺は、認めないぞ!」 「絶対に、認めない!」 
雅治「正直、俺は神無月に 興味が無い…」
 「お前らの好きにすれば よい…」
 
雅「ま、雅治様!」
 
雅治「茜を呼べ!」
 「…爺さん、久保田の始 末は、あんたの仕事だぜ ……」
 「俺は、悪魔の薬を、根 絶やしにしてくる」
 
爺さん「……とんだ、孫を もったわい……」
 「ワシは何を間違えたの かのう…」
 
雅治「間違えてないよ…」 「母は、真っ直ぐな人だ った……」
 「爺さんが、ゆがんでる のさ…」
 
雅「雅治様、神無月の屋敷 で、お待ちしてます」
 「貴方様が、どう思われ ても、定めは変わりませ ん…」
 
茜が来た
 
雅「茜……雅治様を、頼み ましたよ…」
 
茜「はい…」
 
雅治「茜、肩を貸せ」
 
茜「はい」
 
茜の肩を借り、惣一郎の顔面に膝を!
 
俺は、茜と一緒に、床に転んだ
 
惣一郎は、顔を押さえていた
 
鼻血が出て、前歯が折れてた
 

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