《MUMEI》 雅治「殴られた、仮は返し た、…いくぞ、茜」 茜「は、はい…」 惣一郎「て、てめえ!」 爺さん「惣一郎殿、死ぬ覚 悟はお有りかな…」 雅「この、フロアーごと、 消し飛びますよ…」 惣一郎「な、なんだって… 」 雅「ね、雅治様…爆弾持ち 歩いてますものね」 雅治「知ってたのか?」 雅「公安部が驚いてました わ、日本に、作れる人が 居るなんて…」 「しかも、町工場で…」 雅治「お誉めにあったよう だな、彼も喜ぶだろう… 」 茜「誉めてないよ、重罪だ よ…」 雅治「お前の爺さんか、雅 が何とかしてくれるだろ …」 「茜、鎌倉に行くぞ」 茜「はい」 俺達は、部屋を出た 雅「送らせましょう」 「雅治様に車を!」 俺は、港北の隠れ家に行った 対になる鍵を持ち 茜にエスティマを運転させ、鎌倉の、あの家に 公安部の護衛付きだった 茜「何で鎌倉ってわかった の?」 雅治「あの鍵を見て、直ぐ わかったよ…」 茜「……」 鎌倉に着くと、公安部長の鹿島が居た 鹿島「生きてたか…」 雅治「簡単には、死なない さ…」 俺達は、地下室へ降りた 地下室の脇から、ポンプ室に降りる階段がある… そこの奥に、壁一面の棚がある 丸い、CDぐらいの大きさの、穴が左右にあり、ソコに、柱時計の鍵を入れた 雅治「そこのクランクを回 してくれ」 鹿島「人使い荒い奴だな… 」 「エッホ、エッホ…重た いなぁっ、ったく…エッ ホ…」 雅治「茜、時計を3時に合 わせてくれ」 横一面に、でかい時計がある 直径、2メートル近いかな… 長針は、折れてたが 時間はわかる… 茜「これでいい?」 雅治「多分な…」 鹿島「もう、回らないぞ! 」 雅治「そのぐらいでいいだ ろ」 時計を動かした ボーン、ボーン、ボーン どこかで3時の音が、… 柱時計の鍵が、下に下がって行く… 茜「な、何で?…」 雅治「さぁ?…俺にわかる はず、ないだろ…」 龍之介「裏の川から水で水 車を回してるんだろ…」 「おれん家にも、似たよ うな仕掛けがあるよ…」 雅治「…龍之介だったな… 」 龍之介「おっと、今、やり 合う気はないぜ…」 「公安部長、…上はドン パチやってるぜ、」 「久保田が来た!」 雅治「!」 茜「なんで!」 鹿島「ふん、羽田は囮だろ う…」 公安部長が、俺に、 ベレッタM93Rを渡した 鹿島「弾は20発入ってる 」 雅治「…」 鹿島「久保田は阻止する」 「先を急げ!」 龍之介「ベレッタか…」 「ほんとに、お前、神無 月の忘れ形見なんだな… 」 雅治「…」 鹿島が階段を上がって行った直後 茜「きゃあー!なに?!」 「地震?!」 すさましい振動が、機械室を襲った 身体を保持するのがやっとだった 上に行く階段が崩れた! 龍之介「生き埋めは、勘弁 だぜ!」 茜「水よ!」 棚の奥から水が溢れてきた! 龍之介「何か、間違えたん じゃないの!」 雅治「そうかもな…」 龍之介「!…」 前へ |次へ |
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