《MUMEI》
如月の秘密
車を降りてエントラ
ンスへと入る。

エレベーターを待っ
ていると若い女性が
如月の方へ歩み寄っ
て来た。


『あの…如月建さん
ですよね?ファンな
んです、握手して下
さい!』


『あ、すみません。
疲れてるんで…』

右手を上げて、女性
の横を通り抜けよう
とした如月。


ガシッ!!
女性が如月の左腕を
掴み無理矢理握手し
て来た。


『うっ!!』


『頑張って下さい。
応援してますので』

女性は両手で如月の
左手を握りブンブン
と上下させ離し笑顔
で走り去った。


『き、如月?』

その場に突っ立った
ままの如月を変に思
い後ろから覗いた。

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