《MUMEI》

グラウンドで

短距離走をしたり──

屋上で

メロンパンを食べたり。

嫌いだといいながら──

僕達は一緒にいたんだ。

お互いに好きだという事に

気付かないまま──。

本当に

気付かなかった。

気付こうと

しなかったのかも知れない。

相手の方から

言ってくれるんじゃないかと──

そんな風に

期待していたのかも知れない。

たった2文字の言葉だけれど──

伝えるのは

言葉が通じない相手に道を尋ねるようなものだ。

なかなか

伝わらないんだ。

仕草や

態度で

それとなく示してみても──

言葉で伝えない限り

ハッキリとは伝わらないんだ。

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